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Enaの日記です

映画レヴュー 沈黙

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2016年-162分

遠藤周作の小説「沈黙」を、映画化した歴史ドラマ。

 

高校生の時

教育実習で来た若い先生から

これを読んで読者感想文を書けという宿題が出た。

めんどくせ〜と、当時は思ったけど

読んだらどんどんはまっていき

というかこの世界に沈み込んでいった

あまりにも深くて

悲しくてつらくて

そしてものすごく考えて

人生一番の本になったし

読め、と渡してくれた先生に

今でも感謝している。

その後

大学生になったら

遠藤周作を図書館で借りて色々読んだ。

そんな本が映画化されてると

初めて知って驚きと共に見てみることに、、、

キリシタン弾圧の世界です

ものすごくひどい

拷問シーンがあるので

映画の世界に入り込んでしまう人や

共感してしまう力が強い人はご注意ください。

特に

ペットを飼っていて

その子と、とても相思相愛だと

ペットが心配してそばに来てしまうか

リンクして体調不良にならないよう、、、

お気をつけください

ただ、ただ、ひどい

キリシタン迫害の日本の時代です。

異教徒を追い出すために

とにかく悲惨な

こんな世界に

なぜ、神はこの苦痛を与えるのか?と

その質問がずーっと頭を巡ります

迫害がひどくなるからこそ、

形あるもの

触れるもの偶像崇拝になっていくのは

理解できました。

すがりたくなるんだろうなぁ

踏絵をして、生き延びるのか

踏絵を断り、無惨に殺されるのか

そもそも信仰とは何か。

キリスト教を伝えに来た神父でさえ

踏んでいいから生きろ!という人と

踏むな!という人に分かれてしまう

あまりにもひどい拷問に

なぜ神は助けないのか?

なぜ神は沈黙しているのか?

神の沈黙をどう説明するのか?

どんどん

考えていく

ずっと我慢して頑張ってきた神父さんが

とうとう踏絵をする。

生きるために、殺されないために

最後はキリスト教を捨てて

日本の仏教に入っていく、元神父さん。

亡くなる時は仏教で葬儀をされるけれど

彼の心の中だけは

神様だけが知っている

神の声が聞こえてくる

『沈黙していたのではない

一緒に苦しんだ』

と。。。。

もう本当に

ひたすらに重い映画です

ただ、めちゃくちゃ考えます。

信じるとは何か、を。

すごい映画です。